茶色い薬と透明な水溶液――色が語る物質のひみつ
10月のサイエンスα2ではうがい薬、サイエンスα3では水溶液の実験を行います。
実は、うがい薬には化学の面白さがたくさん詰まっています。
【うがい薬の「ヨード」って何?】
うがい薬には「ポビドンヨード」という成分が含まれています。この「ヨード(iodine)」とは、元素の一つである「ヨウ素」のことです。
ヨウ素には細菌やウイルスの働きを弱める性質があり、古くから消毒薬として利用されてきました。
「ヨードチンキ」という薬を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
また、ヨウ素は昆布やワカメなどの海藻にも多く含まれています。
日本人が昔から海藻を食べてきたことで、自然にヨウ素を摂取してきたことも知られています。
【ヨウ素は「消える」不思議な物質?】
ヨウ素には「昇華(しょうか)」という面白い性質があります。
これは、固体が液体にならずに直接気体へ変わる現象のことです。ドライアイスにも同じような性質があります。
ヨウ素の結晶は黒っぽく見えますが、光が当たると紫色に美しく輝きます。
また、加熱すると紫色の蒸気が現れることでも有名です。その美しさから、「宝石のような元素」と紹介されることもあります。
【身近な薬にも科学がいっぱい】
普段何気なく使っているうがい薬ですが、その中には元素や化学反応、物質の性質など、理科で学ぶ内容がたくさん詰まっています。
今月の実験では、色の変化や水溶液の性質を観察しながら、「身近なものの中にも科学が隠れている」ということをぜひ感じてもらえたらと思います。










